救助隊捜索訓練の結果報告 ■日時 2013年6月15、16日 ■場所 六甲ケーブル山頂駅から油こぶし周辺 ■行動記録 6/15 救助隊運営委員事務所集合 遭難者の所属会代表役より事務所に遭難連絡、救助要請 理事会より救助隊出動決定、救助隊へ召集連絡 15:00 ミーティング 6/16 10:00 六甲ケーブル山頂駅集合、ミーティング、班分け、装備分け 10:30 各班出発 13:50 遭難者発見。救助。 15:00 六甲ケーブル山頂駅に捜索隊帰着。反省会 ■参加者 14名 このはな山の会(3名)、テルル(1名)、AIMAクラブ(1名)、OWCC(1名)、KLCC(1名)、YMCC(2名)、中郵(1名)、高槻労山(2名)、ピトンの会(1名)、白峰山の会(1名) ■感想 ◎磯村 薫(このはな山の会) 本部をした。本部の役目を初めてしたが、連係プレーの難しさを感じた。無線の資格がな いので十分に対応ができなかった。近場でも無線が聞き取りにくい場合があるので中継点 を介してや携帯を使い連絡を密にとること。指示命令系統をいかに取るかと、本部が迷う ようであればいけないと思った。最終的な決定を下す為に隊長に本部にいてもらう方がい いと思った。遭難者が見つかったと聞いた時はうれしかった。 ◎川田 一夫(このはな山の会) 探しきれなかったので、捜索しているのが線の上だけだったのかなと思う。もう少し面で 探さなければならなかった。捜索訓練だけだったので救助してしまったが、本来ならA班 を待って引き上げ手順を考えてフィックスを張っての救助になる。慌て過ぎたかなと思う。 ◎木村 治朗(H.C.teruru) 記録係をしたが(渡された)地図に細かい脇道を書き切れずGPSや写真を使って報告したい。 ◎葛川 真(AIMAクラブ) 朝のミーティングで抜けているところがあったので、ミーティングレジメを作った方が漏 れがないと思った。去年は隊長役で本部にいたが、今年は色んなことをしたかったので捜 索の班長をさせてもらった。本部の権限を決めておけばよかった。隊長が捜索に入れない 場合もあるので、みんなが隊長役などいろんな役をできるようになったらいいと思う。 来年は役割をローテーションしたらいいと思った。 ◎瀬畠 利章(OWCC) 中継係をした。中継はおせっかいにならないようにしないといけないので出来るだけしゃ べらないようにしていたが、難しい。しばらく聞いていて上が返事しないと中継しないと いけないので難しいと思った。コールサインが言い難かった。中継の時はメモを取らない と正確に中継できないと思った。コールサインを読んでから、一呼吸置いた方がいい。 最初の頃はみんな早口だった。 ◎塚田 博美(このはな山の会) 遭難者の付き添いをした。声が遠ざかり、時間が過ぎ人の声が遠ざかると不安に感じまし た。人の声が全く聞こえなくなるとどうしたらいいのかなと思いました。 ◎中江 禎則(KLCC) 最終的に発見された場所は、最初の捜索の時に一人で捜索した場所だった。もう少し西山 谷側に入ってみたら発見できたかもしれない。去年は地形図だったが、今年は漫画地図だ ったので現在地がわかりにくい。メインの道が入っているが、等高線もわかりにくいので、 捜索の時は地形図にした方がいいと思った。 ◎中島 弘美(高槻勤労者山岳会) 暑い中無事に終わってよかった。なかなか見つからず、広範囲を探すにはたくさんの人数 が必要でこれくらいの人数では難しいと思った。脇道とかもたくさんあって分かれて探そ うと思うと、人数と時間がいるので、探し方も考えて探さないと難しいかなと思った。 ◎野ア 昌男(大阪中郵労山) B班の隊長をした。服装や、遭難の状況の確認を朝に再度した方が良かった。人数が少な いのでと枝道枝道で分かれていくと、これだけ登山道の多いところでは人数が少なかった。 声を出してもらわないと発見は難しかったと思う。来年はもう少し人数を増やして欲しい。 ◎村中 純子(白峰山の会) 本部をした。朝のミーティングの時に昨日のミーティングに出ていない人もいるので、遭 難者の説明が抜けていた。捜索のポイントの説明を忘れていた。滑った跡がないかや、遭 難者がどんな服装をしていたかなどを説明した方が良かった。訓練中の札をつけていてよ かった。本部にどれくらいの権限があるかが明確でなかった為、指示が出せずに迷った時 もあった。中継の瀬畠さんの無線機の声が聞こえなかったので、磯村さんに無線機の交換 に行ってもらいB班との連絡が取れるようになった。バッテリーは1.5時間で切れた。 無線が聞こえにくい人がいてコールサインが誰のものかわからなかった。 ◎吉野 美恵子(ピトンの会) 捜索訓練の参加は2回目。前回はよそのパーティーが見つけたが、今回は自分のパーティー が見つけたのはうれしかった。実際にそういう場面に身を置く事があるかわからないが、 良かったと思う。みんなで「A子さ-ん」探すのが楽しかった。 ◎三宅(高槻勤労者山岳会) 去年も参加したが、今年の方が充実していた。来年もあったらよろしくお願いします。 ◎川原 健一(YMCC) 上の方から下山中に遭難と言う事で、同じように上から捜索と言う事だったが、声掛けを しながら捜索をしたが、(遭難者が)声を出せなくても、捜索をしているのが聞こえて探し てもらっているとわかれば元気も続くと思い声掛けをした。途中だれて思い出したように 声をかける場面もあったが、声掛けは大事だと思っている。雪崩の時も同じで埋まってい る時に声が聞こえれば生きる気力が続くので声掛けは続けたい。久しぶりの捜索訓練だが 同じ会の人の捜索には危険な所に行ってかかわらない原則があったと思うが、同じ会の人 が遭難と言う事 いかなあかんと思い、久々に参加させてもらった。 ◎荒木(YMCC) 降りるのが怖かったのでここまで落ちるかなと思ったが、足を滑らせたら傾斜を考えると 落ちる可能性はある。(捜索の)声が遠ざかっていくと心細かった。遭難者役にも地図が欲 しかった。無線で地点名を言っているのを聞いていたがどこにいるのかがわからなかった。 ■総括 今回は2回目の訓練となり前回の事務処理を重点においた訓練から一歩進み、捜索に重点をおいて実戦に近い訓練を企画しました。捜索場所も表六甲の広域にし、遭難者役担当の人も怪我の部位を決めキッチリと隠れてもらいました。なので、一度目に付近を捜索した時には見つけれず通過してしまい、再度の捜索時に遭難者の返事で発見に至るという結果となり、捜索の難しさを実感する事ができました。捜索本部も六甲ケーブル上駅の広場を六甲麻耶鉄道よりお借りして設置し、無線にて各班の捜索状況把握・指示を行いました。今回の訓練にて六甲麻耶鉄道より広場をお借りできたのも実際の捜索の時に生きてくる良い経験になったと思います。 晴天の暑い山域を捜索しながら登り返し、発見後も道まで搬出するという体力的にきつい訓練になりましたが、充実した内容になったと思います。ですが、反省会のコメントにもあるようにまだまだ改善すべき項目は回を重ねる程あがってきますので、継続した訓練が必要だと再認識しました。来年も一歩進んだ訓練が出来たらと思いますので、皆様の救助隊参加をお待ちしております。(救助隊長 葛川 真)